【年金定期便に騙されるな】物価上昇と人口減でもらえる年金の実質的価値がどんどん減ってしまう

年金問題が出てから定期的に届くようになった年金定期便。将来もらえる年金がどれくらいになるかがわかります。しかし、これもらい始めてからずっとその金額もらえると思いますよね。実は違います。

2004年小泉政権時代に導入が決められた、マクロ経済スライド。ややこしい話は抜きにして年金をもらい始めたときの金額から毎年一定の水準で支給額が減額されるという制度です。下記は2015年に初めてマクロ経済スライドが発動した時の時点でのスライド調整率の見通しです。実際その後2019年に二度目が発動されるまで発動しなかったので必ずしもこの通りに減額されるわけではありません。発動しなかったのは物価上昇率が低かったためです。これ、ほんとまやかしで年率2%で物価上昇すると年金の価値を保つために2%年金が上昇する制度があるのですが、そうやって上がるときに発動してあたかも年金額自体が減らないように見せて年金受給者の目をごまかしながら実際は年金の価値を下げる=支給を減額するのと同じことをやっていることになります。

実際マクロ経済スライドがあまり発動していないからいいじゃないかと思うかもしれませんが、それは結局年金を多く払っているということなので我々現役世代に負債を積み上げていっていると同じです。

2014年当時の試算では1.3%の減額を30年行わないと年金制度が維持できないと試算されたそうです。詳しくは河野議員のサイトを参照ください。1.3%で30年間続けると20万円あった年金が13.5万円になっちゃいます。減額はされないとのことなのでデフレが続く限り、問題は未来に先送り。逆にアメリカのようなインフレ率になれば金額は20万円でも物価が上昇し、実質的には13.5万円相当のものしか買えなくなるわけで、デフレで年金受給者は救われているということになります。私は40代ですが、自分の世代でも年金制度は受給時の金額をみて何となく大丈夫と思っていましたが、その後、年期生活が30年、40年と進むほどに先細りになってしまうということがよくわかりました。

年金が受給開始後に年率1.3%ずつ減額されるとなると年金額を維持するには最初に手元資金を用意してそれを膨らまして年金の足しにするしかありません。先ほどの年金20万スタートのケースでいえば30年後には6.5万もの不足を補う必要があります。減額分を計算すると下記のようになり、30年後で1243万円も減額されてしまいます。2000万円と同じレベルでショッキングです。ここで大事なのが資産運用です。常識的な年率4%で資産運用を行ったとして計算してみましょう。

30年後に残金0でよければ611万円と約半額の試算を用意しておけばこの不足分を補うことができます。さらに884万円あれば資産を目減りさせることなく30年後を迎えることができます。このことからも年金生活に入るまでに1000万円程度の資金準備が必要になってきます。さらに年金元本自体が十分でない人はそこにさらに追加されます。安心して老後を迎えるにはやはりさらに1000万追加して2000万あると豊かな老後が迎えられそうです。この2000万円は取り崩しでなく最低4%程度の試算運用が前提です。どこかの2000万円問題のように呑気に取り崩していたらマクロ経済スライドによって年金が減額され生活が破綻してしまいます。

いかかでしたでしょうか。年金は実際このようになすすべなく破綻する前に、移民も含めた労働人口確保や消費税などの別税での徴収なども含めての対応になっていくと思いますが、昨今のいい加減な政治を見ていると今から自分で備えておくことが必要です。

老後を迎える前に2000万円の貯金、これは最短で10年、毎年100万で1000万の貯金+資産運用で実現可能です。20年あればもっと少ない貯蓄額でも可能です。ただ、資産運用が必要です。たとえ貯蓄のみで2000万円あったとしても老後には資産運用が必須な時代です。現役世代から積極的に資産運用を始めて老後にあわてないようにすることが必要ではないでしょうか?

私はトラリピを使って30万円からはじめて2000万円の資産形成を進めています。良かったら参考にしてみてください。

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