初心者がトラリピで失敗しないためのロスカット解説

トラリピ初心者の方は「なんかよくわからないけどすごい儲かるっていうからとりあえず真似してみよう」とあまりよく理解せず始めているのではないでしょうか?

トラリピに限らず自動系の投資ツールはリスクをとって都度設定を更新しながらするケースとリスクを落としてほったらかしを基本とするものがあります。

ほったらかしのケースはまだいいですが、リスクをとるケースの場合はあるタイミングで最適と書かれている設定値をうのみにしてそのあとよくわからずほったらかしにすると大きな損失リスクを抱える可能性があります。

トラリピ初心者が投資の世界のカモにならないように、少しずつでもいいので正しく理解することが重要です。

今回は一丁目一番地ロスカットについて理解を深めましょう。

トラリピは相場設定で期待する値動きからそれて損失が拡大した場合返済可能なタイミングで強制的に決済されるようになっています。この強制的な決済をロスカットといいます。

ロスカットで資金をすべて失うわけではない。

初心者がまず勘違いしそうなのがロスカット=資金0ではないということです。

ロスカットの基準は以下の通りです。

ポジション保持のための証拠金+保有ポジションが抱える評価損=預託金

そのためロスカットした場合はポジション保持のための証拠金が講座に残ります。

カナダドル/円を例に説明します。

70円で0.1万通貨単位購入したとします。

購入に必要な資金は70円×0.1万通貨単位=70×1000=70000

となり、7万円になります。

FXではレバレッジをかけますので実際講座に必要な資金はその4%になるので2800円になります。

この1本だけでトラリピを設定した場合、1万円の預託金で始めたとするとロスカットに耐えられる資金は10000-2800=7200円となります。

70円×0.1万通貨単位で7万円の投資を行っているため、1円下がって69円になると投資した通貨の価値は69円×0.1万通貨単位=69×1000=69000となり、7万円から1000円の損失を抱えることになります。7200円耐えられるの7200/1000=7.2円の下落に耐えられるつまりロスカットのラインは70-7.2=62.8円となります。

このような計算をすべてのトラリピ設定で行うことでロスカットする金額が決まります。

リスクを上げるほどロスカット時の残金が上がる

リスクを上げるほど損失が大きくなると初心者は勘違いしますが、トラリピではリスクを上げるほどロスカット時の口座残金は多くなります。

先に説明した通り、ロスカットした場合、ポジション保持のための証拠金は残ります。先ほどの事例をリスク2倍の0.2万通貨単位購入した場合で考えてみましょう。

購入に必要な資金は70円×0.2万通貨単位=70×2000=140000

となり、14万円になります。投資したお金が2倍になるので損失(リスク)も2倍になります。必要な証拠金も2倍となり2800×2=5600円になります。

先ほどと同じく1万円の預託金で始めたとするとロスカットに耐えられる資金は10000-5600=3400円となります。

70円×0.2万通貨単位で14万円の投資を行っているため、1円下がって69円になると投資した通貨の価値は69円×0.2万通貨単位=69×2000=138000となり、14万円から2000円の損失を抱えることになります。3400円耐えられるの3400/1000=3.4円の下落に耐えられるつまりロスカットのラインは70-3.4=66.6円となります。

リスクを2倍にするとロスカットは62.8→66.6となりロスカットに至る確率が高くなります。しかし、残る証拠金も上がるのでロスカット時に残るお金は逆に高くなります。

なんかこっちのほうがお金残るからいいじゃんと、これまた初心者の方は考えそうですが、投資の基本は負けないことです。ロスカットしない限りいつかは利益になるのがトラリピで儲けるコツです。なのでロスカットしないが基本です。

リスクをとった場合トラリピを仕掛ける(ポジションを保持する)ための証拠金が上がること、1円下落あたりの損失額が大きくなること、この二つによりロスカットのラインが上昇しちょっとした通貨変動で投資の世界からの退場を迫られるのです。

最大損失時のロスカットと実際のロスカットの違い

トラリピの画面に出てくるロスカット金額は最大損失時のロスカットになります。ただし実際のロスカットはポジション保持数によって変わります。

この辺りもリスク管理をするうえで初心者が混乱するものだと思います。

70円から80円に1円単位、0.1万通貨単位で買いトラリピを設定したケースを考えましょう。

例えば今75円だったとします。最大損失を抱えるケースは75円から80円へ上昇しそのまま一気に70円以下に下落した場合です。

レンジ最大まで行った後レンジ最小まで変化した場合、すべてのポジションを保有することになるのです。

この場合総購入価格は平均75円×1000通貨単位×11本=825000円になります。(それぞれの購入価格で計算しても同じ結果になります)

平均75円→70円になった場合の評価損は5円×1000通貨単位×11本=55000円になります。

ポジション保持の証拠金は825000×0.04=33000円

よって55000+33000=88000円の資金があればロスカット70円となります。60円まで耐えたいなと思ったら1円の下がった場合の評価損は1円×1000通貨単位×11本=11000となります。10円ではその10倍の110000円の評価損になります。70円から60円までさらに耐えるためには上記の10円分の評価損110000余分に預託金を追加すればよいことになります。

このように最大ポジションを抱えるケースで注意しないといけないのは暴落です。最大を超えるポジションからコロナショックのようなことが発生し、暴落した場合、上記に想定したようなロスカットリスクを負うことになります。

一方相場が70円~75円をうろうろしていたとしましょう。そこから暴落発生するとしてその時に80円まで相場が上がって急に下がるというケースは低いと思います。なので短期的なレンジ形成が70~75円のようなケースから想定すべき暴落による損失に75円以上の損失を考える必要は少ないのです。

上の金額に行くほど評価損が大きいので実際75円以下の損失は半分以下になります。

こう考えることで過度なロスカットリスクを想定した預託金確保が不要になり、より少ない運用資金で利益を取りに行けるため、投資効率が高くなります。

リスクには起きる可能性の高いリスクと起きる可能性の低いリスクがあり、リスクの大きさを正しく認識することでより積極的な資産運用ができるようになります。

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