【すい臓がん効果判定】アブラキサン・ゲムシタビンが奏効

10月にCT検査があり、アブゲムの効果判定がありました。結果は横ばいかちょっと増加ということで、治療としては効果ありの判定でした。減少ではなかったですが、読影の中で、腫瘍部が黒く変色しており壊死の可能性もあるとのことでした。

上記に加えて、血液検査の結果からも腫瘍マーカーの減少が見られたので、上記の壊死に対する期待値が高まるものでした。

腫瘍マーカー自体もアブゲム開始1か月後では増加していましたが、2か月後では減少に転じており、CTも今後の動き次第では壊死部で減少に転じるようなこともあり得るかと期待を持っています。

「病は気から」期待することの重要性

結果を良いほうにとって後でへこむということも考えられますが、それは承知の上であえて前向きに期待をもって結果をとらえるようにしています。

実は自分は癌という病気になるまで、さまざまなことにおいて最悪を想定して備えるような性格でした。

でもがんという病気に向き合うにつれ、この病気が如何に気持ちが影響する病気かというのを知らされました。

「病は気から」、これは癌という病気においては真実であると今は思っています。なぜなら

・気持ちが負けると寝込むようになり、あっという間に歩けなくなり、体力がなくなり、免疫がなくなっていく

・抗がん剤だけでは太刀打ちできないため、セカンドオピニオン、漢方などその他治療が必要だが、そういった治療を受けるか受けないかは患者しだいでそれには患者の気力が必要。

・治ろうとする免疫力にはシンプルに気力が効いてくる。

とくに3つ目において、ステージ4のがんは基本治らないが前提になります。がんになるまでは、人生において治らない病気というものになったことがない人がほとんどだと思います。

どんなにつらくても漠然とそのうちよくなる、死なない、そういう確信がある限り気力は対して落ちないんですよね。でも治らない、あとは死ぬだけと宣告されて、弱っていく身体がもう二度と元に戻ることはないんだ、悪くなっていく一方何だと思ったとき、気力はボロボロに崩れていきます。こんな状態で免疫力が出るわけありません。だからその時に気力をいかに持てるかが重要になります。

気力の源泉は治るということ

私の思う気力とは生きる力だと思います。生きることを放棄した人にはこの生きる力は芽生えるでしょうか。だから、生きる、死なないと思うことが重要だと思うのです。

例え今後、CTの結果でがんが再び暴れだそうとも、漢方の処方を変えてもらい、また効果がえられると思って治療を継続するだろうし、抗がん剤が終了することで免疫力が高まってかえって奏効するとか思ったりするだろうし、あらゆる可能性に期待をもってこの生きる力を維持しようとすると思います。

がんは理系育ちの私の生きる様を180度変えるかもしれない

私は小さなころから算数が得意で根っからの理系人間でした。ありとあらゆることに理屈を求めたし、人間に魂なんかなくて全ては外部からの反応にただ応答している機械なんだと思うような人間でした。

なのでお墓参りなんていうものにも疑問を持っていたし、死んだら無に帰すだけ。そう思ってました。

でもがんになってみてエビデンスの明らかな抗がん剤治療に疑問を抱いたり、死の恐怖から、死後の世界の存在を期待したり、無様なほど屁理屈で高飛車だった考え方が崩れていきました。

理屈なんてどうでもいいから生きたい、ただそう思うようになりました。

これから死ぬだけの人間、対して価値のない人間、そんな風に思うこともありました。でも私の周りの人々はそんな私に多くの愛情と幸せを与えてくれました。理系的な損得勘定抜きに私を支えてくれました。

自分の中で、今までずっと理系人間だったのはきっと答えが明確でないと心配だったんだと思います。人に対する臆病な気持ちから、理由がわからない状態で拒絶されたりする恐怖があって、そういったわけのわからない状態が嫌ですべてが0か1か明確な理由を求めて、嫌われるから嫌われる、好かれるから好かれるとすべてに答え合わせをしていたんだと思います。

今はそんな極端な価値観は薄れて、理系、文系、どっちでもいいじゃんといった心境です。

手を差し伸べてくれる人の手に素直に手を差し出して、感謝する。ただそれだけでいいと思います。

癌は私から多くのものを奪いましたが、同時に多くのものを与えてくれたと思います。得られたものを私の大切な人たちと分かち合いたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました